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続きです!
メルカリで買ってみた② 知らない人が撮った何かの写真
写真を売る、という行為は、買ってくれる人さえいれば売る側は比較的手軽である。しかし写真なんて今や「撮るだけなら」誰にでもできる時代。当然ながら、それなりの付加価値が重要だ。
色々とメルカリに出品されている「商品としての写真」を眺めていたら、こんなのがあった。
なるほど、写真の腕が良さそうな様子。出品の作品も入選作だろうか?と質問してみた。
出品の写真は入選作ではないようだが、まあ買わせていただくことにした。(値切りなしで送料込み500円)
部屋に貼ってみた。
……。
はい。
……実にシュールで、まあトラはトラなんですけど、これが部屋に入って貼ってあったら絶対「何コレ?」って聞かれると思う。
ちなみにこれを売ってくれた方、特に写真ばかり売っているのではなく、むしろ写真の出品はこれだけだった。余計に何なの? (買ったけど)
メルカリで買ってみた③ 石
つげ義春の漫画『無能の人』の中に『石を売る』という話がある。漫画に行き詰まった中年の主人公が、河原で石屋を始め……という名作。読んだことがある人も多いだろう。
で、この漫画の時代にもしメルカリがあったら主人公もあるいは……と思い、検索してみたらやっぱり売っていたよ。石。
メルカリで買いました。石。(送料込み999円。本当はあと幾つか入ってました)
河原の石を売るのは法的にどうなのかも気になったが、こちらのサイトで確認・解説されていた内容の限り、この程度では問題にならないようだ。(ありがとうございます)
出品者に質問したところ他人の私有地や国立公園等ではないとのことなので、遠慮なく買うことにした。
なお『石を売る』の中で主人公の男は、冷やかし客に対して
「この膨大な石くれの中からこれだけ集めるのに二年もかかっているのですぞ」
と(実際はそんなにかかっていないが)見栄を張る。
メルカリで売っているこの石もまさか収集に結構な時間がかかっているのでは……?と思い質問してみると、
すぐかよ。
まあでも、
やたら丁寧な梱包で笑ってしまった。ありがとうございます。
なおこの石、ただのコレクションではなく、「水切りに適した平べったいもの」という実用性をアピールして出品されていました。
今度川にキャンプに行ったときにでもチャレンジしてみます。
メルカリで買ってみた④ アルミ玉
アルミホイルを丸め叩いて、ピカピカの玉の状態にするという遊びが一時期ネットで流行った。特にYouTuberのHIKAKINさんが動画で実際にやったことで、小学生たちにも大ブームを巻き起こしたらしい。
製作にはそれなりに労力がかかるので、このアルミ玉も出品されているのでは……と思ったら案の定いろいろ出品されていた。
なので買いました買いました。これが届いたアルミ玉。(送料込み680円)
大きさにして直径4〜5cm程度だろうか。ピカピカではあるが、正直あまりインパクトのある大きさでもないし、カタチもいびつである。
しかしこれを買ったのにはワケがある。出品者によると、まさに小学生の子供さんが作ったものだ、というのである。なので
①本当に買っちゃって大丈夫ですか?(惜しくならない?)
②売上げ、お母さんに取られないで自分のものになる?
③セールスポイントを教えて!
という質問をしてみたところ……
①②の質問について出品しているお母さんから返答があり、その数時間後……
小学生の息子さん本人からも返答が。小学生が1ヶ月も丹精こめたと思うと特別な逸品に感じませんか。この返答で購入を決断し、ポチっといきました。すると……
う〜ん、なんか支払額以上に良いことをしたような、こっちも嬉しくなるような、そんな返答。ちょっとウルっときてしまった。
どこかの見知らぬ小学生が頑張ったアルミ玉、買わせてもらうぜ!!
……というわけで数日後、届いた。作者ご本人がしっかり宛名を書いてくれた様子。
なんか、こちらこそありがとう! という気持ちになる。
わくわく。
はい、これが見知らぬ小学生が作ったアルミ玉です。
彼が自分で材料を用意し、1ヶ月かけて製作し、販売し、得た売上金でまた次の商売に繋げる……彼がそういう良い体験をしてくれているのだと思うと、安いものだ。
自分が小学生くらいの頃はそもそもゴッコ遊びじゃなくリアルに「何かを作って売る」という体験の場は身近には無かった。こういう体験を提供し、こういう縁を繋げてくれるメルカリ、なんかとても良いな……と素直に思った。値段以上に心がホッコリしました。
※やりとりの内容の記事利用については出品者さまより許可を頂いております。
まとめ
メルカリのもたらした
・「スマホひとつでできる気軽さ」「敷居の低さ」「システムが取引を最後まで仲介してくれる安心さ」
は、
・「パソコン利用必須」「メアド交換で直接やりとりする煩雑さ」「入金確認〜発送・受取までシステムが仲介してくれない不安さ」
が前提だった昔のオークションシステムと比較してかなり簡単、安心安全になった。
それは同時に、私自身が着目していたメルカリならではの「ヘンなもの」の増加に繋がったかもしれない。しかし言い換えれば、今までの個人売買システムが行き届いていなかった本当に細やかなニーズにも合致するような品や、今まで市場に出ることすら無かったタイプの品物も多数出てきた、ということもあるのではないか。
先に触れたとおり「現金の出品」といったあからさまに問題のある出品も、運営側が迅速に対処している。このあたりはしばらくイタチごっこを経て洗練されていくのだろうが、ともかくメルカリがこれだけ流行っている理由を思い知らされたという感覚だ。
そしてメルカリは私の中では「”アレ”な世界」どころか「Amazonにも無いハイパーロングテールのニッチ商材が売っているマーケット」という位置づけになった。
これからも生活にちょっとだけ足りないモノがでてきたら取り敢えずメルカリで検索してみたい。えっ、そんなものまで? という驚きを期待しながら……。
そういえば、トイレットペーパーの芯はマジで楽しめるので1000本くらい買ってみても良いかもしれない、という気になってきた。
(おわり)
【提供】
株式会社メルカリ