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2011年頃からどこの駅前でも見かけるようになりイケイケだった「東京チカラめし」が、昨年後半あたりから失速しはじめ、今年の春には他社へ店舗売却などといった報道を見かけた。
(参考)
半年で39店一気に閉鎖 「東京チカラめし」何があったのか:J-CASTニュース
「東京チカラめし」直営約8割を売却:J-CASTニュース
自分も東京チカラめしは都合1回しか利用したことがない(感想はここでは特に記載しない)が、しかしあれだけワラワラと店舗ができては一気にしぼんでいく様は、まるで桜の花、夏の夜の花火のような儚ささえ感じないだろうか。そしてその様を見てワクワクしなかっただろうか。
そう、日本人は儚いものが大好きなのである。
そこで、今しか見られない東京チカラめしの閉店した店舗の写真を見て盛者必衰の理を感じようではないか。
そもそも、街にあるお店の入れ替えサイクルとしては前店舗閉店からすぐに新店舗への転換工事が入ることが多いが、東京チカラめしに限ってはなぜか放置の店舗が多い気がした。
具体的にそう思ったきっかけは、自分の最寄り駅前にある阿佐ヶ谷の店舗だ。開店して数ヶ月で、いきなりこんな状態になった。
貼り紙の部分を拡大するとこんなことが記載してあった。
「改装」などとうたっているが、このまま半年近く放置され、ようやくラーメン屋になった。そもそも違う店なので厳密には改装という表現はどうなのだろうかと思うし、一時閉店の割には看板掲げた期間は潰れた状態のほうが長かった。
しばらくしてようやくこんな感じで、ラーメン屋がオープンした。
この動きと前後して先のとおりの報道のため、同様のパターンは各地に見られるのでは?と思った。
そこでTwitterで「潰れた東京チカラめしの店舗写真」を募集してみたところ、趣旨に賛同してくださった心強いフォロワーの皆様のご協力により、記事化できるほどに収集することができた(なぜ皆様そろって「潰れた東京チカラめしの店舗写真」を持っているのかは謎だ)。本記事は殆どが各位の協力の上に成り立っており、ここに感謝の意を表したい。ありがとうございました。
それでは早速ご紹介したい。まずは自分の手持ちより。
●東京チカラめし 代々木店
こちらは東京チカラめし 代々木店の潰れた店舗だ。
代々木店も「リニューアルにおける一時閉店」という表現だった。
※こんなノリで続くので覚悟してください。
続いてはこちら。
●東京チカラめし 川崎2号店
(提供:DEEP案内シリーズ編集長 逢阪様)
チカラめし店舗への入り口は券売機で封鎖してある(なにかゴニョゴニョ書いてあるのは2階の店の入り口だろう)。店舗を閉めてなおバイト募集しているのは流石である。
●東京チカラめし 北習志野店
(こちらも提供:DEEP案内シリーズ編集長 逢阪様)
こんなニッチなネタなのに、持ってますか?と尋ねてみたら神奈川と千葉の物件がすぐ出てくるのは、さすが日本屈指の街歩きサイト管理人であると舌を巻く。
●東京チカラめし 阪神尼崎店
(提供:しにたきぼぶ様)
ただでさえやばい急拡大なのに、関西のそれも尼崎などに東京を冠した店舗を出して無事なハズがない(偏見)。
これは提供いただいたが昨年末に自分が仕事で関西を訪れたときも見ており、その際も既に閉店していたと記憶している。
●東京チカラめし 十三店
(提供:はりやマニア様)
これも関西からの東京チカラめし閉店写真。ベニヤを貼って中が見えないようにしているのか、ガラスがもう無いのかはわからないが、ガッツリとした潰れ感が出ている。余談だが、この記事公開時点で「宮本むなし」は関東には無い。
●東京チカラめし 東京スカイツリー店
(こちらも提供:はりやマニア様)
見よ、このスカイツリーとチカラめしのコントラスト!
今日本で屈指の注目スポットにおいても、安定の閉店をカマしてくれるチカラめしである。
この立地でダメならなにをやってもダメなのでは?とすら思わせてくれるナイスなチカラめし閉店店舗だ。なお出勤時間にわざわざこの閉店店舗を撮るためだけに寄っていただたとのことで、重ねて御礼申し上げたい。
●東京チカラめし 秋津店
(提供:ウナコロロ様)
ビジネスタイムに入ってもいつまで経っても暗い店内、乱雑に置かれたダンボールや作業用具等々、閉店店舗らしい閉店店舗である。閉店した店舗というのは、人をどこか不安にさせる力をもっている。(チカラめしだけに!)
こうやって、どんどんチカラめしがチカラ尽きてゆく様を見ていると、チカラめしでも食べてチカラをつけよう!と言いたくなる。
●東京チカラめし 町田店
(提供:しょ様)
こちら元々のロケーションが素晴らしい。2Fが熟女パブというのは狙ったとしか思えない。ブルーシートもただの閉店じゃなくて火事などを彷彿とさせて不安をあおる。「今夜はここで決まり!!」とキメた男性が、シメにチカラめしをかっこむ様子ももう二度と見られない(そんな人が実際いたかは不明だが)。
閉店貼り紙フォーマットは秋津のものと同一である。町田の近隣が相模原や橋本なのかはよくわからないが、そこまでして利用する人はいないと思う。
居抜き工事中の状態も撮影いただいた。
オープニングスタッフ募集の文句「楽しくなければ仕事じゃない!」というフレーズは、後でバイト募集の様子の紹介をするので覚えておいていただきたい。
●東京チカラめし 門前仲町店
ハイエナズクラブ所属のくみこメンバーには、門前仲町店の定点観測を実施いただいた。幼虫がサナギから蝶になるように、チカラめしがシャッターを閉めたサナギを経てラーメン屋として羽ばたくまでの過程を早送りでご覧いただきたい。
8月1日 店先がとっ散らかっている。いよいよチカラめしとしての終わりを迎えたようだ。
8月2日 チカラめし、閉店確認!
8月3日 なんか工事を始めている。放置が長いことで定評のあるチカラめしにしてはめずらしい。
8月4日 この日はシャッターが閉まったまま。タイミングにもよるのかもしれない。
8月5日 まだ作業をしている。
8月6日 そろそろ飽きてきた。と思った矢先…
8月8日 ついにサナギの期間を経て看板チェンジ!家系ラーメンとして羽ばたくのだ!
8月9日 丸い看板も付け替えがおわり、もうチカラめしの跡形も無い。
オープンは8月12日。約2週間で羽化したようだ。頑張ればそのくらいのペースでも新装できるらしい。
……このように、現在多くの株式会社チカラめし配下の東京チカラめし店舗は、株式会社USINのラーメンブランド、「横浜家系ラーメン 壱角家」など(店名がマチマチだったりするが…??)に転換中のようだ。
なおバイト募集も見つけたので引用したい。
「たたた助けてェェェェェェ」と、大変人手不足に困っている様子が見て取れる。ピンチすぎて笑えるという様が笑えてくるので、是非無職の方はチャレンジしてみてはどうだろうか(適当)。
いかがだったろうか。あれほど無限増殖する勢いだった東京チカラめしも、実はそろそろレアな存在になりつつあるのかもしれない。今度見かけたら久々に入ってみようと思っている。また、業態転換後の極太毛筆フォント多用系ラーメンチェーンがどこまで健闘するのか、いち消費者として今後も見守っていきたいと思う。
※本記事の記載内容は2014年8月時点の情報です。