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蝉の声も小さくなり、暑い夏も終わろうとしています。
今年も海で泳いでないな。海の家も閉店ガラガラ、そろそろ店じまいでしょう。
このまま夏を感じることもなく季節が過ぎて、あっという間に人生も閉店ガラガラってか…
ご無沙汰しております!今日も絶賛アンニュイ、みわで〜〜〜〜〜〜〜す!
閉店ガラガラといえば、最近ハマっているコレクションがあるんです。
それがこちら。シャッターアートです。
皆様ご存じのとおり、営業時間外に防犯・防炎目的で外部を遮断する鎧戸のことを「シャッター」といいます。
そんなシャッターに絵を描いたものが「シャッターアート」です。
▲(提供:とめさん)
鉄を素材としたシャッターは無機質で無骨なイメージがありますが、そこに絵が描かれると一気に親しみやすいものになります。
その様から最近では、商店街自体の活性化事業や、芸術家の表現の場としてシャッターアートが使われることも増えているようです。
そんなシャッターアートですが、日中はお店が営業しているため見ることが出来ません。
そう、完全閉店もしくは営業時間外という、限られた瞬間でしか見ることが出来ないのです。
▲お店に入りたくても入れない、そんな瞬間に出会うシャッターアート
ある種の特別な存在とも言えるシャッターアート。
今日はそんな、街で見つけた素敵なシャッターアートをまるまるもりもりっと大量にお届け!
分類しながらご紹介していきたいと思います。
●広告・宣伝シャッターアート
元々シャッターアートは、営業時間外における商店の 広告目的で描かれるようになったのが始まりです。
そういった広告宣伝目的のシャッターアートは、再来訪のとっかかりにする為、どんなお店か一目で分かるものも多いです。
▲電気屋さん(東京高円寺)
無数のコンセントの花が咲いているという美しい発想のシャッターアートです。
花開いている部分は、ショートしていると認識してもよいでしょうか。
でもご安心ください。そんな時こそ、さいとう電気サービスにお任せしましょう。
▲伍行シャッター(提供:赤ソファさん)
「二日間で催眠セミナー・気功整体セミナーがマスター出来る」「肩こりから癌・難病、心の悩み・うつ病」
絵は線画でシンプルですが、謳い文句の強烈な電磁波により非常に味わい深くなっている作品です。
広告どおり、何でもかんでも催眠気功研究所にお任せしましょう!(自己責任でお願いします)
広告・宣伝をしてくれるシャッターアート、中にはこんな広告を掲げているものもあります。
▲求人募集シャッター(提供:ズッキーニさん)
社員募集の広告を、シャッターにそのまま転写してしまったという大胆作品です。
人員が充分に確保出来た時のことは、全く考えていません。それとも常に人が足りていない、とんでもないブラック商店なのかもしれません。
女性の色あせた肌も、大変美しい作品ですね。
さあ、こんな感じで、どんどんシャッターアートの世界を見ていきましょう!!
●人物シャッターアート
各種シャッターアートの中でも、人物をモチーフとしたものです。
そりゃ、世界中には70億人もの人間がいるんですもの。
人物シャッターアートと一括りにすれど、様々な方達がいらっしゃいます。
▲成人男性と女子シャッター(提供:とめさん)
成人男性と女子が追いかけっこしているような作品です。
ハアハア、捕まったら負けよ!!
ハアハア!!!誰か!!誰か助けて!!と言わんばかりに猛ダッシュしています。
犯罪の香りが匂い立つ一品ですね。
▲やま○○シャッター(静岡熱海)(提供:とめさん)
「 やまざき」と書かれているシャッターですが、その上の看板には「やまぐち」と書かれています。
「やまぐちさんなのか、やまざきさんなのか、どっちだと思う~~~~?ん~~~~~?」
イラっとする感じで、オッサンが問いかけてきているようにも見えます。
▲キーヨンシャッター(兵庫新開地)
無精髭とピンク色に染まった頬がチャームポイントの、キーヨンさんをモチーフにした作品です。
ハイセンスな服装も、キーヨンさんの胡散臭い雰囲気に見事にマッチング!
こちらこそキーヨンさんにお会いしてよろしくしたかったのですが、閉店していたため叶いませんでした。
▲兵士シャッター(大阪石切)
「おい新入り!!食えるときに食っとけ!!」なんて怒号が今にも聞こえてきそうです。
普段は食堂なのですが、そのシャッターには何故か鬼気迫る表情で食事を掻き込む兵士達が描かれています。
良く見るとキャッチフレーズ「まごころの食事処」がポップな字体で書かれており、そこからも時空の歪みを感じることが出来ますね。
●絵画シャッターアート
素晴らしい技術で、まるで絵画のように描かれるシャッターアート作品のことを言います。
▲マッターホルン(大阪西成)
世界一美しい山と言われているマッターホルンです。ですがここはスイスでもイタリアでもなく、日本一のドヤ街西成です。
これを撮った時、夜の商店街に浮かぶ山の前をオッチャンがフラフラ通り過ぎていきました。
幻想的な景色でした。
▲犬(岡山倉敷)
雪原を歩き出した犬が、こちらを振り向いた所なんでしょうか。その姿はどこか哀愁が漂っています。
引越のために離れ離れになる子犬と子供のストーリーが見えてくるようです。
「ポチ!あっちへ行って!一緒には行けないの!…さよなら。」
「キャウン…」
▲犬達(大阪西成)
素敵な店名「まごころショップ」に描かれた犬達は、まるで先程の話の続きのようです。
春が来て、雪が解け、山には花が咲く。
沢山の子犬に囲まれたポチは、マッターホルンの麓の花畑で幸せに暮らす。でもこれは、幻想?
●キャラクターシャッターアート
まだまだ行きますシャッターアートの大売出し!
次はキャラクターシャッターアート。
世間に広く愛されているキャラクターを描くことで、より親しみやすい雰囲気を作りだすシャッターアートです。
▲雪印ミッキーシャッター(京都)
まさか、あの雪印とディズニーが提携していたなんて!
ミッキーは同時刻には現れないというルールのもと、ディズニー営業終了後の夜間だけここで皆のことを待ってくれてるのでしょう。
隠れミッキーファンには堪らない作品になっています。
(合わせて読みたい最高の記事→街の隠れミッキーを探せ!!)
そんなこんなで、シャッターアートには隠れキャラクターが良く居ます。
▲おもちゃ屋シャッター(広島尾道)
なんの変哲もないシャッターアートのように見えますが…
居た!!スヌーピーさんじゃないですか~~~~~~。
何でもないような他の絵と、同じタッチで描かれている所が匠の技だと思います。
▲消防団用倉庫シャッター(愛知岩藤)
実はこれも、同じようにキャラクターが隠されています。
果たしてあなたには見つけることが出来るでしょうか…
居ました~~~!愛知万博で一世を風靡した、モリゾーさんとキッコロさんです。
「あの人は今」に出てきそうなくらい最近全く噂を聞かないお二人。こんなところにご隠居されてたんですね。
そして、究極に隠れているのが、こちらのシャッターアート。
かなりレベルが高い作品となっています。目を凝らして探してください。
それでは、どうぞ!
ん~~~~~~~~?どこに隠れているのかな~~~~~???
わ~~~~~~~~~~~~~~
隠れてる~~~~~~~~~~~~!!
隠れてるけど~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
何故か存在する家や柵などによって上手いこと目線が隠れていますが、各キャラクターの個性は漏れに漏れ出ています。
著作権から今日も隠れ続けます。(大阪西成)
●●●●●
いかがでしたでしょうか。
目には入っても、素通りしてしまうことも多いシャッターアート。
じっくり眺めてみると、こんなにも様々な表情を持っているのです。
シャッターアートはどれも面白くて愛しいものばかりです。
今夜は街へ出て、シャッターアートを探しに行きませんか!
きっと、素晴らしい世界が待っています。
(大阪 生野本通り商店街~栄通り商店街)