道に落ちている食べ物が気になるのはなぜか

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赤祖父(赤ソファ)
青ソファ、黄ソファ、赤ソファの三色からなる「徳ソファ」から分離したうちの一人。三人がふたたび一人に戻るとき、大勝利が待っているという。

まずは、こちらの写真をご覧いただきたい。

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ごはんが道に落ちていた。

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パックのカドの跡が残っていて、殆ど食べられていないごはんon the street。

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さらに近くにはエビチリも落ちていた。サラリーマン、カップル、外国人観光客など様々な人たちが行き交う新宿駅南口サザンテラスに、ごはんとおかず、立派な食事が落ちていた。おそらく同じ人物が、何らかのトラブルでごはんもエビチリもブチまけてしまったのだろう。プラスチック製のレンゲまでも丁寧にセットで落ちていた。

こういった様子、見ていて心が苦しくならないだろうか。

日本も高度経済成長期を経て豊かになり、飽食の時代と言われて久しい。しかしそれはそれとして、「食べ物は残すな」としつけされて育った自分としてはどうにも気になってしまう存在、それが道に落ちた食べ物

もったいないからといって拾い食いするわけにもいかないが、しかし見過ごせない。その結果「写真を撮る」というよくわからない行為に昇華する。この記事はそんな葛藤から生まれた供養の産物なのかもしれない。

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もつ煮込み的なものなのか、あるいはつけ麺のスープなのか、とにかくよくわからない汁モノも落ちていた。落ちたというか、置かれた可能性も高いが、事実として、落ちていた。

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モロキュウも道に落ちていた。

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割り箸にさされていたポータブルタイプのモロキュウがボロっといってしまったのだろうか。殆ど口を付けていないようにも見える。これは勿体ないという以前に、せっかく食べたくて買った人のことを想像すると、切ない。

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切なさでいえばこちらのどん兵衛も強烈である。これはコンビニのすぐ目の前で見つけられたものだ。店内にてお会計後、すぐにお湯を注いで外に持ち出したまさにそのときに手を滑らせた、と推察される。注文した食べ物や買った食べ物を一度も口にせずすべて台無しにしてしまった経験のある人も少なくないと思うが、そんな諸氏のトラウマをエグるような光景ではないだろうか。

なお給食の大きい食缶を当番で運ぶ途中にブチまけたことのある人にこの画像を見せると、他のクラスを回って少しずつ分けてもらった体験がフラッシュバックして死ぬらしいので、死んだらごめんなさい。

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未開封のおかめ納豆も道に落ちていることがある。買い物袋からボロッと落ちてしまったのか、意図的に捨てたのかはわからない。完全未開封の食べ物はある種「セーフ」と思ってしまわなくもないが、アウトとしておいたほうが物騒な時代なのでベターだ。若い方は知らないかもしれないが、こういう事件もあった。念のためお気をつけいただきたい。

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どういうわけか、未開封のみたらし団子も道に落ちている。ここまで普通に落ちていると、酔っ払ってたら食べてしまうかもしれないレベル。いやむしろ道に落ちている食べ物の拾い食いだけでも生活できる気もしてきやしないか。

それにしても西友の弁当はそれこそ道に落ちてるレベルに安いこともあるので凄い。

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徳島の路上で見つけた、スダチ。道に落ちた食べ物には地域性も出るのだろう。大分に行けばカボスが、東北に行けばゆずが、メキシコに行けばライムが落ちているのかもしれない。

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コンビニおにぎり。多分踏まれている。日本人の主食であるお米がないがしろにされている様子はどうしても気になってしまう(食べきれないのに無理をして食べるのもまた体に良くないのでそれを強要するのも如何なものかとは思うが)。

これは恐らく落としてしまったものだろう。ハトやカラスが食べてくれるだろうか。

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駐車場の3番スペースに、小数点。駐車場番号に3.5とか3.14とかあるのか? というわけではなく……。

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まんじゅうが落ちていた。本当にキレイに、ちょっとホコリを払えば食べられるレベルで。

(でも絶対食べちゃだめ)

あの海原雄山もリスペクトしまくっているというかモデルになっている芸術家・北大路魯山人は美食家としても有名であった。「食器は料理の着物だ」という氏のことばからもわかるとおり、器にまで並々ならぬ関心を持ち、遂には自分でも陶芸をはじめたという。

このまんじゅう、魯山人のことばを借りるならば、あたかも駐車場が食器になっているというくらい美しく見える。駐車場を食器にしたまんじゅう、そんな光景を魯山人はどう見ただろう。多分普通にキレると思う。

(そして絶対食べちゃだめ)

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名古屋・金山の路上に唐突に落ちていたトマト。檸檬を丸善の前に置いていくならいくばくか文学的かもしれないが、なぜこの飲み屋街の路上にひとつだけトマトが転がっているのか。このトマトを近くのダイエーで買ってきて、爆弾に見立ててこうして路上に置き、世界の山ちゃんが木っ端微塵になるところを想像するとすれば、それはそれでちょっとだけ面白いかもしれない(そして文学的には特に評価されない)。

すべてのたべものに感謝。でも拾い食いはやめましょう。

※念のため補足しますが、これらはすべてハイエナズクラブメンバーが街中で撮影したものであり自作自演等ではありません。食べ物を粗末に扱うことはやめましょう。