実録!角打ち!

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フェロモン
ネギマ以外で野菜を摂取したことがありません。ホッピー以外で水分を摂取したことがありません。こう見えてすごい資格をもって激務に勤しみ、早朝に気が狂った記事を書いています。これが精神のバランスというものです。
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当サイトを見ているような情報強者の皆様の事でしょうから、角打ちという言葉を当然御存知だと思います。
といっても一定数いる情弱の粗チン達の為に一応説明させていただきますが、酒屋で買った酒をそのまま店内の一角で飲む事を角打ちと言います。北九州発祥らしいですが、東京にも角打ちできる店は幾つかあります。

・居酒屋は高い!
・酒は買った瞬間に光の速さで飲みたい!
・肴よりも兎に角、酒!
という割と深刻な人達が集まるといった、阿鼻叫喚のアルコールテーマパークです。


「何それ、アルコール依存性ばかりの店でしょう?」

という問いかけに僕は「…言うなや」と伏目がちに言うしかありませんが、酒飲み文化として非常に独特で大変に面白い分野だと思っております。街と人が作りだした一種の文化や歴史であると思いますし、これをアルコール依存性の一言で終わらすには少々寂しさを感じてしまいます。

「文化とか言って気取っても、アル中でしょう?」


と言われてしまったら「…中毒言うなや。依存症止まりにしといてや…」と迎え酒キメながら半泣きで懇願するしかありませんけども、本日は角打ちの魅力を粋の欠片もない皆様方に案内したいと思っとりますので、とりあえず興奮してカウパー出さないようお願いします。


池袋 三兵酒店

角打ちの代表的な店ですね。僕が来た時には店の前で記念撮影してる客がいたくらい、酒飲みに有名な良店なのです。
酒を飲むという行為以外を排除した無駄のないスタイルに好感が持てます。良い店構えやで。

というわけで入店し瓶ビールを注文する僕。
ツマミはピーナッツや駄菓子に、焼きそばなどの簡単な料理もあります。僕は餅太郎を注文しましょう。

僕が入店したときは先客二人。共に八十歳くらいでしょうか。なにやら仲良く話しております。


こういった爺様の世間話を聞きながら酒を飲むのも粋ですし、何より人生における経験値が違いますので、案外為になる話も聞けるのも魅力的です。大衆酒場の醍醐味ってのはこれですからね!今日もさぞ滋味深い人生の先輩の話が聞けることでしょう。

爺A「最近コいてる?」

最近…?……コいてる?!?
いや、まさか、昼からそんな…あろうことか八十歳くらいの男性が、白昼から酒を舐めて「コいてる?」なんてファッショナブルにあり得ませんよね?「最近呑んでる?」みたいなテンションですからね。聞き間違いでしょう。
おそらく「漕いでる?」ですかね。自転車とか船の趣味かもしれません。最近の爺様は元気な人多いですからね。

爺B「うん、コいてる。」

あれ?…コいてるだ。やっぱり明らかにコクですね。コクという動詞を対象にされる物で、僕の脳内検索の結果から導きだされたワードは残念ながらチンコの他ありません。

はっきり間違いなく「コいてる?」ですが、まだ僕は信じられません。いい大人がいきなりオナニー話はないだろうと。しかもそんなフランクに

爺A「何でコいてる?」

爺B「最近は風呂場の壁に好きな女優の写真貼って、石鹸で泡作ってヌルヌルにしてから、ぁあぁ〜… あぁぁ〜と声を出しながらコクのが好き(笑)」

え−−!?やっぱりコクや−?!なんだよその技は…完全にコクでした…
コクのが好き(笑)じゃねぇよ…。その新しいのか古いのかわからないやり方はなんなんだよ…
爺様の滋味深い話を聞こうと思ってた矢先、まさかの爺の自慰話をカマされ呆然とする僕。更にこだわり抜いたやり方でコいているのだからたまりません。マジでコクって久々聞いたぜ…爺Aもサラッとオカズ聞いてんじゃねぇよ…

爺A「4時くらい?窓開けてたら変な声聞こえたからネコかと思ってた。ガハハ」

爺B「うん、それ俺」

なんや…なんやこの最低すぎる会話は…爺Aと爺Bは御近所なのかよ…

うん、それ俺って…。真っ直ぐに淀みなく、それ俺って…そんな不気味なデスボイスをどうやったらネコと間違うんだよ…

大衆酒場といっても第一声目に「コいてる?」は中々ありません。呆然としながら残りのビールを一気に飲み干し店を後にします。粋な酒を飲みに来ていたはずなのに何故か老人のオナニー事情を聞かされるなんて…

いや…でもこれだよ。大衆酒場ってのは、大衆文化ってのはこういうもんだよ!気取らずかしこまらず、馬鹿話しを肴に酒を飲むんや!
と無理矢理自分に言い聞かせたら、何だか清々しい気分になってきました。

時間はまだ3時。空は高く青空は無限に広がり、心地良い風が駅に向かう僕を優しく包みます。

だって八十歳くらいで酒飲みながらオナ話をできるなんて元気な証拠じゃないですか。今まで日本を守ってくれて有難う。お爺様方、いつまでもお元気で!
心の中で、そうお礼を言いながら僕は車窓から池袋の街を眺めていました。清々しい気分を胸に酒場での出会いの奇跡に感謝を込めて、最後に僕から皆様へ一言送ります。

「最近KOITERU?」

角打ちの記事を書こうと思っていたら、あまりにも酷すぎる内容に割と自分でも引いていますが、これが大衆酒場の醍醐味ですし実話なので仕方ありません…

なんか色々マジすみません…

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