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もはや説明不要、みんな大好き鳥貴族。勢いがありますね。
でも最近、鳥貴族「っぽい」居酒屋、なんか増えてません？
都内でパッと思いついただけでも、「そこはかとない鳥貴族っぽさ」を醸し出す（個人の感想です）居酒屋としては、「やきとりセンター」「豊後高田どり酒場」「鳥二郎」などがあります。
特に鳥二郎については、以下の記事の通り裁判にまで発展しました。
仁義なき〝パクリ商法〟？ 「鳥貴族」の次は「丸源ラーメン」が標的 今も昔も飲食業界「模倣は文化」
※その後、条件非公開ですが和解しているようです。
「鳥貴族」と「鳥二郎」
リンク先記事にもある「トレードドレス」という概念（店舗の外観や配色などの全体的イメージ）が日本では保護されていないため、鳥貴族の訴えが通るのは難しいだろうという専門家の見解が見られました。ライオンズクラブにトレードドレスを振りかざされたら一発で終わりを迎え、次の日から「デイリーポータル乙(おつ)」を名乗っていこうと考えているハイエナズクラブとしては完全にスルーしたい事案ですが、とにかく完全なニセモノの店ではなくて「なんか似ている店」というのは現状「アリ」ということになっているようです。
そういう背景もあり、いま勢いのある鳥貴族のお店は“こういうこと”になっている場合が多いです。
「鳥貴族が満席で入りきれなかった客をカスメ取ることを目的としている居酒屋があり、『鳥乞食』と呼ばれている」と、ある方が教えてくれました。しかし、かといって実際に鳥貴族に似てる居酒屋は鳥貴族より劣るのか？ 似ていてもそれはそれなりにちゃんとしているのでは？ という可能性もあるので、実際にハイエナズクラブの有志で一日で一気にハシゴをして比較することにしました。 （ちょっと長めの記事です）
記事概要
【目的】
鳥貴族っぽい居酒屋を一気にハシゴして評価する。対象は以下の4店（訪問順）。
・鳥貴族
・豊後高田どり酒場
・鳥二郎
・やきとりセンター
【評価方法】
点数化等の優劣は特につけず、単に個人の所感を述べあう。ただし比較してどうのこうのという感想はアリ。主要メニューは頼むが、基本的に飲み食いしたいものを注文する。
【比較まとめ】
まず、今回ハシゴした4店の比較した概要をまとめると以下のとおりです。ただし個別の所感についてはこの後の記事本文を参照してください！
【参加者】
赤祖父メンバー
この記事を書いている人。まったく飲めないのに酒場の記事ばかり好んで書く。
ケアムーラメンバー
最近公私ともに疲弊している。調理師免許を持ち、食品業界に従事した経験もある。酒は殆ど飲まない。
くみこメンバー
婚活の鬼。好きなタイプは正社員、嫌いなタイプは既婚者。要点を押さえて緩急つけて飲む。
増田薫メンバー
最近バンドマンなのに手作り弁当を作っている。基本的にいつも飲んでいたい。
とめさんメンバー（最初だけ参加）
子供を連れて夕飯を食べにきた。妊娠中のため飲めない。
マンスーンメンバー（途中から参加）
ストロングゼロをこよなく愛するが、人の金ならプレモルを飲む。
それでは以下ご覧下さい！！
1軒目：鳥貴族
はい、というわけでまずは杉並区・南阿佐ヶ谷にある鳥貴族に集合していただいたわけですが、このように鳥貴族（囲んだ部分が看板）が豊後高田どり酒場の存在感にパクパク食われまくりそうになっている光景がすごいですよね。
初めて来たのですが「鳥貴族を探す意識」でいたのでかえって見つけられませんでした……。
ビル入口のメニューの置き方もエグいっす。ちなみに店頭には豊後高田どり酒場の店員がいて「3階！3階にどうぞ〜〜」と呼び込みしてました。（2階が鳥貴族、3階が豊後高田どり酒場）
これアリなの？
ビル内の案内はこんな感じ。鳥貴族のPOPの横の「入口はこちら」についつい釣られそうになってしまいます。いや、わかってて入るのならいいんですがね。
これ絶対間違っちゃう人いそう。多分、うちの親なら間違える。
このあと豊後高田どり酒場は2軒目として「選んで」入るので、まずは鳥貴族へ行きましょう。
内装はこんな感じ。私の知る限りどこの鳥貴族も大体こういう半個室仕切りと材木っぽい感じが特徴かなと。あと充電用コンセントとか。
別にシャレてるとかは無いけど、これが基準値ですね。
他のお客さんとの仕切りが高めなのは嬉しいですね。
まずはカンパイ。個人的には鳥貴族はメロンソーダがあるのがプラスポイントです。
子連れ用のキッズドリンクが嬉しい。まあオレンジジュースとか烏龍茶があれば値段が一緒でもいいんだけど、居酒屋だけど子連れが来ても良いですよ、というサインに感じられるのが安心できる。
看板メニューの貴族焼です。むね肉で、塩とスパイスとしました。これを軸に比較していきましょう。
ムネ！って感じの味ですね。それ以外感想は無いです。
これも看板メニューの釜飯です。時間が30分ほどかかるので、ファーストオーダーで注文しておかないとモグリだと思われるそうです。
これ美味しい。普通に美味しい。
これを280円で出すっていうのは凄い。
鳥のソーセージって珍しくないですか？
これは他ではあまり食べられないかも。珍しいし美味しいですね。
スイーツがさりげなく充実してるのも子供向けや飲めない者にも有り難いところです。
値段も安いし、味もメニューも全部無難だし、人気のヒミツがよくわかった気がする。こりゃ人気でるわ。また来たい。
そもそも2800円食べ飲み放題メニュー(予約制・8人以上から)があるくらいなので、どんなに頑張っても客単価としてそれくらいで収まるのは想定済みなんでしょうね。
若い人向けかもしれないけど、誰が来てもそこそこ満足できそう。ただ今は人気がすごくて過剰に混みすぎてるかもですね。
私は日高屋とかでもいいです。
2軒目：豊後高田どり酒場
次に鳥貴族の上の階にある豊後高田どり酒場に移動します。間違えてうっかり入ったわけではなくて狙って店移動します。（※とめさんメンバーはここで帰宅しています）
赤祖父さん、鳥貴族の店員に「上の階の店、鳥貴族に凄く似てるけどどう思います？」って何度も聞くのやめてください。
苦笑いで「よくわかりません」としか答えてくれなかったけど、まあ確かによくわからないとしか言いようがないよね、鳥貴族側としては。
豊後高田どり酒場、内装は別に似てませんね。
ここ、近所に住んでるので知ってるんですが鳥貴族が2階に入るまでは笑笑だったのです。だから内装は基本的に笑笑のままだと思います。
鳥貴族が入ってからブランド変更した、と。
同じモンテローザだから話は早いですよね。このお店の存在がこの記事を書く発想に繋がりました。にしても節操ねえな、みたいな…(笑)。
灰皿が笑笑のままだ。
トイレには「親父の小言」が掲げられていたけど、これは完全に笑笑のときのまんまだと思います。
モンテローザのパクリ店がまとまっていた。すげえな…。https://t.co/jNpTvrkQfQ pic.twitter.com/kCN5WF1sxg
— 赤祖父 (赤ソファ) (@akasofa) 2016年8月11日
肉の塚田農場とか海鮮の浜焼太郎っぽい店もなんか色々あるイメージありますね。
パクリすぎじゃないのかと小言を言いたくなりませんか。
ドリンクにアイスミルクがあるので思わず注文しちゃいました。
アイスミルクは珍しいですね。でもドリンクは全体的に“モンテローザ”ですね。
とりわさとタタキがあるのはいいなあ！鳥貴族には無かったですね。
いっときSNSで話題になった、焼き鳥を串から外すかどうかのアンサーがここにありました。一本一本串打ちをしているけど、それでも串外しの器具がデフォルトで設置されている。
こちらには串から抜くなと書いてありますね。
要は好きにする自由があると。そうですよ、いいじゃないですかどっちだって……。
そしてこれが鳥貴族の貴族焼に対応する「BIG串」です。ほんとにデカい。貴族焼の倍くらいじゃないすか？
味の明確な差が無いですね…やっぱりムネ肉はムネ肉…。
ネギの緑のところまで使うネギマはあまり見たことないかも……。
おお！ この串とり、取りやすい！ 箸より全然取れますよ。
っていうか、このデカさだとシェアせざるを得ないですよね。こういう実態に合わせたサービスは嬉しいですね。
釜飯もあるけど30分かからないところがポイントですかね。15分プラス蒸らし5分？とか気持ち早い時間の案内を店員さんに頂きました。
肉が大きい。味も鳥貴族に劣らないっす。
とりメンチはなー…うーん…。
とりメンチ、中身がピーマンの肉詰めと全く同じだった。とりメンチはなー……。
食べ飲み放題メニューは鳥貴族と完全に同じ値段です。全体的に明らかに鳥貴族をパク……いや、オマージュしてる部分は否定できませんね。
私たち（ハイエナズクラブ）が言える立場ではないですが(笑)。
とりメンチはかなりウーンでしたけど、居酒屋としては全然ふつうに使えると思います。全体的には全く悪い店とは思いません。
とりわさが食べられたのが嬉しかった。