平成ヘタレ列伝 哀戦士☆CHITU

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【ハイエナズノベル】哀戦士 CHITU
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フェロモン
ネギマ以外で野菜を摂取したことがありません。ホッピー以外で水分を摂取したことがありません。こう見えてすごい資格をもって激務に勤しみ、早朝に気が狂った記事を書いています。これが精神のバランスというものです。
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平成ヘタレ列伝 哀戦士☆CHITU | ハイエナズクラブ

ハイエナズクラブ御覧の皆様こんにちは。美月  空彦(みづきそらひこ)と申します。

都内の小さなスーパーで働く31歳、独身です。あまりにも仕事ができないため、バックヤードで一日中ダンボール潰しをさせられています。

夢もないですし、希望も持っておりません。人生を諦めたというより、期待しない生き方が染み付いたとでもいいましょうか、達観してるわけじゃありませんが、僕は毎日を何事もなく粛々と過せれば良いのです。楽しみも悲しみも要りません。

そんな僕も人並みに結婚をしたいと思った事もあります。しかしながら元来モテないタイプの顔面であって、彼女が31年間いたことはありません。相手がいなければ結婚はできないので、こればかりは仕方ありませんね。
旧友も皆家庭を持ち、それぞれの生活ができた事で会うこともなくなりました。

いや、本当に友人だったのでしょうか?

僕に友人がいたことなどあったのでしょうか?
僕のようなネガティブで面白くもない人間に友人なんかできるワケないですよね?

そうそう、人生において期待は禁物です。いい加減学びました…

僕はあの事件依頼、一人で生きると決めたのですから…

あれは忘れもしない中学二年の時でした。

忘れられるワケがないのです。いつバレるか!と不安に思っていた僕の尊厳に関わる秘密が、遂にバレてしまったのですから。

「オイ!こいつの名前、美しい膣じゃん!」
美月 空彦…。美月空…彦。

美……月空……

月空……

………膣
恐れていた事が起きたのです。ずっと僕は自分の名前の見た目が、割と膣っぽいと気づいていました。絶対バカにされると恐れていた事が、とうとう、今日、遂に!
エロに目覚めたノリノリの中二を止める術はなく、「美膣さん!」「名器さん!」と何故か「さん」付けのアダ名を付けられ、最終的に僕のアダ名は膣彦に落ち着きました。

スクールカーストの最底辺に落ちた瞬間です。
「膣は窒であって、空じゃないよ?!よく見てよ!?」といくら言っても覆りません。

むしろ膣彦の癖に生意気だと肩パンされる始末。思ったよりずっと痛かったので、もう一回殴られるなら膣彦でいいかな?とイジケ笑いした事も心の敗北だと思います。
僕が膣彦と同級生に呼ばれてるのを何処かで耳にした父が「改名するか?」と割と簡単なテンションで言ったのには、「そもそも初めから空彦なんて変な名前つけんじゃねーよ!」と内心ムカつきましたが、僕はその提案を断りました。

両親には感謝してますし、膣彦は只の無理矢理なアダ名なんですから、両親から頂いた大切な名前をこんな事で変えるわけにはいきません。

(弟は普通にケンジだからムカつきますが)
それから高校、大学でも膣彦と呼ばれ、現在働いてる職場においても膣彦と陰で呼ばれてるのを僕は知っています。

でも、そんな事はどうでもいいのです。

膣彦と呼ばれてるから僕がモテないわけでなく、両親から貰った大切な名前をバカにされて、理不尽にも肩パンをされたあの時に、ビビって闘う事ができなかった僕のヘタレさが全ての原因……全て僕のヘタレさがこの現状の結果なのですから。
変わろうとした事も何度もあります。ボクシングジム、空手道場にも何度も見学に行きましたが、窓から見える屈強な男に恐怖し毎回ドアを開ける事もできませんでした。殺されてしまいます。
生まれもってのヘタレは、それを変える為の一歩も踏み出す事もできませんでした。努力をする為の努力ができない程のヘタレなんですから呆れてしまいます。痛いの嫌だしな!
そんな僕にも一つ挑戦があるのです。強くなるのは無理だと諦めましたが、もう一つ僕の心に引っかかるコンプレックス…これを解消する挑戦をしようと、生意気にもヘタレが思っておるのです。


風俗に行く。


僕は31年間女性の身体を見たことはありません。つまり純度100%の生粋の童貞です。もうプロしかないのです。プロしかいないのです…
しかしながらこれが一歩となって、女性に対して緊張しない男になれれば、少しはヘタレな自分も異性に余裕が持てるのではないか?!
ひょっとして彼女もできるのではないか!
と淡い期待をしているのです。おっと、人生において期待は禁物でしたね。
兎も角、いま僕はヘタレながらも変わろうかと思っています。エロい気持もありますが、エロよりも自分の変化を望んでおります。ヤリチンの方々には分からない感情かと思いますが、僕の心にガッチリと童貞というコンプレックスの根が這っているのです。


そんなこんなで先週僕はソープランドに行って来たのです。
これが本当に人生の転機になるとは思いもしませんでした。


ソープランドは凄く良かったです。優良サイトのハイエナズクラブなので内容は割愛しますが、思っていた怖いイメージとは違い、お店の方も優しく僕の緊張をほぐすように気を使っていただきまして、待望のセックスなるものを完遂できたのです。僕の31年間の鬱憤を吐き出させていただきました。感謝感謝の謝謝です。
プレイが終わり服を着替え、嬉しさと少しの後ろめたさの混じった複雑な心境の中で会計をしていると
「ちょっとお客さん!」
と背後からドスの効いた声が…。恐る恐る背後を振り返ると、案の定、極の道のような方が…

殺されてしまいます。
な、何か悪い事したかな?
右の乳首ばかり引っ張ったのが原因か!?引っ張り禁止の店だったのかな…!?それとも尻を叩きまくった方かな(尻を叩くと女が興奮するとエロ本で読んだのに…アレ嘘なの?!)
とりあえずビビりすぎた僕はワケも分からず、条件反射でジャンピング土下座をしていました。本当にヘタレです。
そんな僕を無視して男は僕に話を続けます。
「アンタ、精液の量凄いらしいな!」
え…?精液の量…ですか?割と普通です。一体なんなんだ…?1cc 500円みたいな料金設定なんですか…。これがボッタくりか…
「ヒィィ。普通です!普通に缶コーヒー一本位ですぅ…」
恐る恐る応えると男は満面の笑顔で言いました
「アンタ、天才だよ。汁男優にならないか?」
彼が手渡してきた名刺には
有限会社 汁
代表取締役汁親    種 種美

汁親………?!
人生の転機でした。


つづく

Wikipedia  汁親

アダルトビデオメーカーの要望を受け、決まった日時に頼まれた人数の汁男優を派遣する、「汁親」という汁男優専門の手配師